キャンセル料のしくみ|ツアーと宿だけの予約のちがい

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最終確認:2026年10月4日(制度やサービスの情報は、この日に公式サイトで確かめました)

予定が変わって、旅行の予約を取り消すことは、だれにでも起こりえます。そのとき払うお金(キャンセル料)の決まりは、何を、どこで予約したかによって変わります。

旅行会社のツアーについては、国が定めた「標準旅行業約款」に、取消料の上限の表があります。一方、宿に直接予約したときは、宿ごとの約款(宿泊約款)や予約のときの条件によります。

この記事では、ツアー、旅行会社での宿の手配、宿への直接予約に分けて、キャンセル料のしくみと、予約の前に確かめておきたいことを整理します。

※旅行記ではありません。観光庁など公式の情報をもとに、旅の準備に役立つことをまとめています。決まりや条件は変わることがあるので、最新の情報は記事の最後にある公式ページで確かめてください。

旅のもくじ

  1. まず「どんな契約か」を確かめる
  2. ツアー(募集型企画旅行)の取消料
  3. 取消料なしで解除できる場合
  4. 旅行会社に宿や切符の手配を頼んだ場合
  5. 宿に直接予約した場合(宿泊約款)
  6. 予約の前に確かめること

1. まず「どんな契約か」を確かめる

キャンセル料の決まりは、契約の種類によってちがいます。主な形をまとめると、次のとおりです。

予約のしかた 主な決まり キャンセル料の考え方
旅行会社のツアー(募集型企画旅行) 旅行会社の旅行業約款 取り消す日によって、旅行代金の何%以内かが決まる(標準旅行業約款の場合)
旅行会社に宿や切符の手配を頼む(手配旅行) 旅行会社の旅行業約款 宿や交通機関に払う取消料などと、旅行会社の手数料
宿に直接予約する 宿の宿泊約款 宿が決めた違約金

旅行会社は、旅行業約款を定めて観光庁長官の認可を受け、営業所に掲示するか、旅行者が見られるように備え置くことになっています。観光庁長官と消費者庁長官は「標準旅行業約款」を定めて公示していて、これと同じ約款を使う旅行会社は、認可を受けたものとみなされます(旅行業法)。

予約サイトの場合は、実際に商品を売って契約の相手になるサイトもあれば、ほかの会社の商品を比べて紹介するだけのサイトもあり、契約の形や条件がちがうことがあります(観光庁)。契約の相手の見分け方は「旅行業の登録番号の確かめ方」で説明しています。

2. ツアー(募集型企画旅行)の取消料

標準旅行業約款では、旅行者は、いつでも取消料を払ってツアーの契約を解除できます。国内旅行の取消料は、取り消す日によって次のように決まっています(2026年10月4日に確認)。

取り消す日 取消料(上限)
旅行開始日の前日から数えて、さかのぼって20日目(日帰り旅行は10日目)にあたる日から 旅行代金の20%以内
さかのぼって7日目にあたる日から 旅行代金の30%以内
旅行開始日の前日 旅行代金の40%以内
旅行開始日の当日(旅行開始後の解除と、連絡なしの不参加を除く) 旅行代金の50%以内
旅行開始後の解除、連絡なしの不参加 旅行代金の100%以内

日数は、旅行開始日の前日を1日目としてさかのぼって数えます。たとえば8月21日に出発するなら、前日の8月20日が1日目で、20日目は8月1日です。貸し切りの船を使うツアーは、その船の取消料の決まりによります。

表の率は「以内」、つまり上限です。実際の取消料の金額は、契約が成立したあとに渡される書面(契約書面)に書かれます。標準旅行業約款は2026年3月9日に改正され、4月1日から適用されています。約款は変わることがあるので、申し込む前に最新の内容と契約書面を確かめましょう。

旅行者の依頼で旅行会社が計画をつくる「受注型企画旅行」では、契約書面に企画料金の金額が書かれていれば、20日目より前に取り消しても、企画料金にあたる金額がかかることがあります。

3. 取消料なしで解除できる場合

標準旅行業約款では、次のような場合、旅行開始前なら取消料を払わずにツアーの契約を解除できます。

  • 旅行会社が、契約の内容を大きく変えたとき
  • 乗り物の運賃・料金が大幅に上がったことを理由に、旅行代金が増額されたとき
  • 天災地変や運送・宿泊機関のサービス中止などで、安全で円滑な旅行ができない、またはできないおそれがとても大きいとき
  • 旅行会社が、決められた日までに確定書面(決まった日程や、宿・乗り物の名前を書いた書面)を渡さなかったとき
  • 旅行会社の責任で、日程どおりの旅行ができなくなったとき

台風や大雨のときに確かめたいことは「旅行中の台風・大雨に備える」で説明しています。

4. 旅行会社に宿や切符の手配を頼んだ場合

旅行会社に宿や乗り物の予約だけを頼むのは「手配旅行」という契約です。旅行会社が、旅行者のために代理などをして、宿や交通機関のサービスを受けられるよう手配することを引き受けます。

手配旅行でも、旅行者はいつでも契約を解除できます。ただし、ツアーの表とは考え方がちがいます。解除したときは、宿や交通機関に払う取消料・違約料などの費用を負担するほか、旅行会社に、所定の取消手続料金と、旅行会社が得るはずだった取扱料金を払います(標準旅行業約款)。

5. 宿に直接予約した場合(宿泊約款)

観光庁は、国際観光ホテル整備法に関する通達として「モデル宿泊約款」(最終改正は2023年12月13日)を示しています。宿の約款のひな形にあたるもので、キャンセルについては次のように書かれています。

  • 宿泊客は、宿に申し出て、宿泊契約を解除できる。
  • 宿泊客がその責めに帰すべき事由で解除したときは、宿が「別表第2」に決めた違約金がかかる。
  • 連絡をしないで、当日の決められた時刻になっても着かないときは、宿泊客が解除したものとみなして扱うことがある。

別表第2は、解除の連絡をした日(泊まらなかった場合・当日・前日・9日前・20日前など)と人数で分けた表ですが、率の欄は空らんで、モデルのままでは率は決まっていません。%は、基本の宿泊料に対する違約金の割合です。また、泊まる日数を減らしたときは、減らした日数にかかわらず、1日分(初日)の違約金がかかる形になっています。

宿の違約金の率は、宿ごとにちがいます。予約の前に、その宿の宿泊約款や予約画面のキャンセルの条件を確かめましょう。

6. 予約の前に確かめること

予約サイトでは、店とちがって、旅行代金やキャンセル料などの条件を口で説明してもらえません(観光庁)。利用規約や約款の内容が、そのまま契約の内容になります。申し込む前に、次のことを確かめましょう。

  • 契約の相手はだれか(旅行会社か、宿か、サイトの運営会社か)
  • ツアーか、手配か、宿の予約か
  • いつから、どれだけのキャンセル料がかかるか
  • 支払いは先払いか、現地払いか
  • 利用規約・約款がどこで読めるか
  • 申し込んだ画面や確認メールを保存したか

キャンセル料のことで困ったときは、消費者ホットライン「188」に電話すると、近くの消費生活センターなどの相談窓口を案内してもらえます。

この記事のまとめ

キャンセル料の決まりは、契約の種類でちがいます。ツアーは標準旅行業約款の表が上限の目安になり、実際の金額は契約書面に書かれます。旅行会社に手配だけを頼んだときは、宿や交通機関の取消料などに旅行会社の料金が加わります。宿に直接予約したときは、宿ごとの宿泊約款で違約金が決まります。

取消料の率や約款は変わることがあります。予約の前と取り消す前に、最新の約款と予約の条件を確かめてください。

参考(公式情報・2026年10月4日確認)